神戸市の自動車道には、世界一長いものと日本一短いものがあることをご存知でしょうか。世界一長いのは勿論、兵庫県神戸市垂水区東舞子町と淡路市岩屋を車道で結んだ明石海峡大橋です。全長3,911m、中央支間1,991mで、紛れもなく世界一の吊り橋としてギネス認定され、98年の完成から以降15年以上に渡って、その不動の地位を守り続けています。明石海峡大橋の構想は、実は第二次世界大戦前から始まっており、本州と四国を行き来する船が明石海峡付近で沈没事故にあってしまう惨事が度々発生したことにより、建設の機運を一気に高めたと言われています。1986年4月に着工し、12年の歳月をかけ、日本の橋梁技術のすべてを結集して作られた道路単独橋になります。さて、反対に日本一短い車道ですが、神戸港から中央区の税関前交差点を終点とした1953年に制定された一般国道174号線で、距離はなんと187.1m。何故こんなに短い道路が国道となるでしょうか。神戸港は港のランクとして最上位である国際戦略港湾の一つですが、そのような港と主要道路を結ぶ道路という重要な役割をもった道路を通称:港国道と呼ぶそうです。この港国道は当然港に主要国道が近ければ近いほど短いルートになりますので、神戸港と国道2号線を結んだ国道174号線も結果的に非常に短くなったというわけなのです。
