川崎市は、横浜や東京との地域間流動がとても多く、交通網においても重要な位置付けを担っています。特に物流に関する交通量は多く、そのために、大型車の割合も高くなっています。全国の政令指定都市の中で見ると、静岡市に次いでの量となっています。人口や交通量からみた1人あたりの交通事故の件数は、他の政令指定都市と比べ低くなっています。その一方で、自転車の利用率は年々増加の傾向にありますが、それにともない、自転車の関係した交通事故が増えています。川崎市内に運行している鉄道は、6事業者、15路線54駅ととても多いのですが、そのために、踏切によって通行が遮断される道路も多く、渋滞を招く大きな要素にもなっています。バス路線などの公共交通の利用者や利用率も高く、鉄道分担率は、東京都の区部に次ぐ利用率(34%)で、運輸部門みると、1人当たりのCO2排出量は、政令指定都市の中では、最も低い数値になっています。とくに多い市と比べると、約1/3に排出量になっています。この数字は誇るべきものといえるでしょう。川崎市内の全交通の様子を調べてみると、全体の約45%が、近隣市区町村への移動のために通過しているとの結果が出ています。その内訳を見てみると、川崎市内で動く内々トリップ25%、外から川崎市に入ってくるもしくは川崎市から市外への内外トリップ数29%、川崎市を通過する通過トリップ45%です。とくに自動車にしぼってみますと、内々トリップ31%、外から川崎市に入ってくるもしくは川崎市から市外への内外トリップ数34%、川崎市を通過する通過トリップ35%というデータがあります。