新車の場合は購入から3年後に、それ以降は2年毎に受ける車検ですが、どのような検査が行われているかご存知ですか?
ディーラーやガソリンスタンド等の業者に依頼して行う場合は、車検も代行してすべて行ってもらえますが、ユーザー車検を行う場合は自分でやらなければいけない部分になってくるため、知っておくと安心です。
陸運局で車検を受ける際の予約から検査までの流れをご紹介します。
車検予約
車検を受けるためには、事前に予約が必要です。予約方法は受験される運輸局に電話するか、もしくはこちらの国土交通省が運用している
自動車検査インターネット予約システムのインターネットサイトから予約が可能です。
検査の流れ
検査員の指示のもと、検査を行っていきます。
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同一性の確認
自動車のボンネットを開けて、車両とエンジンに打刻されている車体番号と原動機型式が、車検証や申請書類の記載内容と同一であるかどうかの確認を行います。
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外回り検査
検査官の支持に従いながら、前方のヘッドライトやウィンカーの点灯、さらに後方のテールランプ、ブレーキランプ、バックランプ、ハザードランプの点灯を行い、問題がないか確認します。このとき、タイヤのホイールナットをハンマーで叩いて、ナットに緩みがないかも同時にチェックします。
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サイドスリップ検査
前輪タイヤの横滑り量を計測します。検査コースにある鉄板の上をラインに沿って真っ直ぐ走行し、問題がなければ前方の電光表示機に「◯」が表示されます。
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ブレーキ検査
サイドスリップ検査に続き、電光表示機の指示に従いながら前輪、後輪、駐車場ブレーキの制動力を測定します。「◯」が表示されれば合格となります。
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スピードメータ検査
ブレーキ検査合格後、電光表示機に「40キロでパッシング」という表示が出ます。表示に従い、スピードメータが40キロを指すまでゆっくりとスピードを上げていきます。40キロに達したら、パッシングを行ってください。
実際の速度と速度表示器との誤差が基準値内であれば「◯」が表示されます。
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ヘッドライト検査
こちらも電光表示機の指示に従ってヘッドライトを点灯し、光量や光軸が基準値内であるかの確認を行います。電光表示機に計測結果が出ましたら、ここまでの検査内容を記録器で自動車検査票に印字します。
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排気ガス検査
排気ガス検査機器で排気ガスに含まれる一酸化炭素(CO)と炭化水素(HC)の濃度の確認を行います。
なお、ディーゼル車は別のディーゼル車専用の排気ガス検査となりますので、ご注意ください。排気ガス測定後には、再び記録器で結果を記録します。
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下回り検査
中央が空洞になっている検査機器の上で、車両下部の不具合(オイル漏れ等)がないかを確認します。
万一、不具合等があった場合は検査員からマイクで呼び出しされますので、その指示に従ってください。最後にもう一度、記録器で自動車検査票に結果を記録します。
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総合判定
全ての検査が終了しましたら、総合判定ボックスに書類一式を提出します。こちらで最終的な総合判定を行い、問題がなければ合格となります。
もし問題があった場合は、問題箇所が自動車検査票に記入され、その日のうちに指摘された箇所を改善できれば再度受験が可能です(1回の申請で3回まで入場可能となっています)。
以上が陸運局で行っている検査の大まかな流れとなります。
なお、検査内容や順番などについては、地域によっては異なる場合もありますので、実際に受験する運輸支局や自動車検査登録事務所に事前に確認するか、すでに受験したことがある方に聞いておくと安心です。
予備検査場について
運輸支局の周辺には「予備検査場」と呼ばれる、運輸支局で行われる検査項目と同じ内容の検査を事前に受けられる民間の検査場があります。
利用料金は1,500円~3,500円ほどで、車検を受ける前の自動車の状態を確認することが出来ます。