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更新日:2024/06/17 公開日:2017/12/21

車検の光軸検査はハイビームで行う?それともロービーム?

車には一般的に使用するロービームと、対向車が無い時の暗い夜道で強力に前方を照らすハイビームがあります。
以前の車検ではハイビームにて検査が行われていましたが、ロービームで検査されるようになりました。どのように検査されるようになったのか調べました。

目次

今までの検査方法

平成27年9月1日以前はハイビームにて車検の検査が行われていました。
尚、車検で検査される事項でについては白色または、黄色ということになっていましたが現在では白色のみとなっています。
ただし色については検査員の主観評価となりますので、検査員により多少の判定な基準にばらつきがでてきます。
明るさについては2灯式で1万5千カンデラ以上、4灯式では1万2千カンデラ以上で、最高光度の合計は22万5千カンデラを越えないことが条件です。
明るさの測定は専用の測定器で行われます。更には、光軸検査が行われます。
具体的な方法はハイビームの状態にて車を1メートルのところで止めて、一番明るい部分をマークします。
その後、車を10メートルまで遠めにして一番明るい部分をチェックし、1メートルの時とどのくらいずれるかが検査されています。

ロービームになった理由

車検時の検査がロービームで実施されるようになった経緯としては、平成10年9月1日以降に生産された車についてはロービームを基準にヘッドライトの設計が行われるようになったからです。
これは街灯の充実や交通量の増加に伴う日本の交通事情の変化により、ハイビームで走行する機会が減少したためです。
運輸省ではその直後、車検の検査方法をハイビーム検査からロービーム検査に変更しようとしたのですが、当時ロービーム用前照灯の光度および光軸検査を行う設備がある試験場が少なかったため、新しい設計基準に適合した検査を行うことができずにいました。
そのため平成10年9月1日から平成27年9月1日までは、最初にハイビームでの検査を行い、不合格になった場合はロービームでの検査を行うという暫定処置がとられていました。

ハイビームで検査する場合

ロービーム基準の新しい基準にて設計された車の普及率がしばらくの間低かったこともあり、運輸省もしばらくはハイビームでの検査を行っていましたが、平成27年になると新しい基準にて設計された車の普及率が約9割に達し、少しずつ車検の検査場もロービーム検査に対応し始めました。
よって、平成27年9月1日からは、基本的にはロービームにて検査が行われています。
しかし、ロービーム用の検査機器を所有していない検査機関では現在でもハイビームでの検査を行っているところがあります。
ロービームで検査できる試験場は少なく、多くの検査ラインがハイビームで検査を行っているのが現状です。
ユーザー車検など、自分で車検場に赴く場合には検査ラインの電光掲示板の案内に従いハイビームとロービームを切り替えると良いでしょう。

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